しるべブログ
しるべブログ vol.53
【心の時代】
【成功哲学が、好きになれません】
前に、「成功哲学」という考え方があまり好きになれない、
ということを書いたことがあります。
最近読んだ本に同じようなことが書いてあったので、
さらに書いてみようと思います。
少し前から、
「良い物」が売れる時代は終わった。
「今は、自分にとってどんなベネフィット(価値)があるか」を基準にして人は物を買う、
といわれてきました。
現在ではそれも古いと思います。
売っているその企業がどのように世界と接しているか、
どのように世界に寄与しているか、
そんな理由で、
人はその企業のものを買う時代です。
まさにSDGsの世界ですね。
「成功哲学」というのは、
必死に頑張って良い物を作り、
自分が儲けよう、
というのを第一目標に置いています。
もちろんそれが悪い訳ではありません。
人が努力しないようになったら、
進歩の無い世界になってしまうでしょう。
しかし今は、それだけではだめで、
心を大事にしなければならない時代だと思っています。
【絆の時代】
前出の本ではそれを、
「絆」であると書いています。
日本の江戸時代の商売の手本とされた
近江商人の教えになぞらえて、
「売り手」「買い手」「世間」の3方がすべて良くなって
初めてビジネスは上手くいく、
と書いています。
世の中(や社員たち)にとって
本当に有益な会社やビジネスになれば、
自然に結果はついてくる、
という考え方です。
ものが豊かになればその分人は幸せになる
というセオリーがあった20世紀には、
「成功哲学」はとてもシックリくるものだったと思います。
しかしその陰で、「成功出来なかった」多くの人達のことは、
まったく語られることがありませんでした。
そういう人は「努力が足りなかった」と言われていたのです。
しかし、これからは「心」や「絆」も重要視するべき時代です。
より他人(お客様や社員など)の身になって考えることが
ビジネスの成功につながる時代だと思います。
【大切な事は】
収入が少なすぎて、
会社や起業家が暮らせないのはいけませんが、
その上で、お客様や周りの人のことを理解して
ビジネスをやることが大切だと思います。
「近江商人」の歴史を持つ日本だからこそ、
他国よりも有理に、
このようなビジネスが出来ると信じています。